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ぬるぬると。


今日の気候がわたしを虐めます。

正確に言えば、昨日の夜から。


お仕事終り、
中央線の、高3から使用していた駅に降り立ったのです。
そして、チャリを飛ばして帰ったのです。
あの頃のように。

夜にしては、むっ、とする
少し生温く不思議に懐かしい匂いを含んだ空気でした。
一瞬のうちに身体に入ってきたその空気は
奥の方から、仕舞われていた
2年前の記憶を押し出してきました。

思い出した訳では有りません。
勝手に流れ出てきただけなのです。
脳味噌なんかで思い出なんてものに浸ろうとしなくても
身体は反応してしまうのです。
息が苦しくなり、涙が目蓋の裏にじんわりわいてきます。

救われたのは、それが上り坂だったことです。
荒い呼吸は坂道のせいにして、
気づかないふりして兎に角早く、
家を目指して足に全てを集中させる。


逃げたくなんかはないけど、今、溺れることもできません。
だからまだ、少し避けて通ろうと思っていたのです。避けられたと思っていたのです。


甘かった自分に気づいたのは今日のこと。

起きて、食べて、書いて、なんて
暇な休日を謳歌していたのに。

半分開けられた窓からは
昨夜よりももっと明確で、強引な風が
わたしの中に入ろうとしていたのです。
逃げることなんてできません。逃げるにわたしは非力すぎて。


去年の夏はどこへ行った?

わたしはたしかに、1年生きていた筈なのに。
まるでなかったことにされているから。
当たり前のように、流れてくるのは一昨年の記憶。


断片的に過ぎる
夜、風、電灯、空、脚、机、紙
何一つ、わたしに物語を伝えようとはしていません。
後ろで深く、全てが繋がっていることを、わたしの力で思い出させようとしてくるのです。
思い出そうとさせようと、してくるのです。


結局非力なわたしはそれにも抗えずに
半分の愛しさと、半分の恐ろしさを抱えて
然るべき季節を待ちながら生きるのです。


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